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錯聴マスキング可能性の法則(両耳間差の関係)

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ヘッドフォンで聴いて下さい。「 デモをためす」をクリックもしくはタップするとデモが始まり、途切れ途切れの「エリーゼのために」が流れてきます。スライダーの値を変化させると、音楽のなめらかさはどのように変わるでしょうか。デモの音を止めるにはスライダーの上にある「Stop」ボタンを押してください。同じ場所に表示される「Start」ボタンを押すと、ふたたび音が流れます。
※こちらのデモでは、スライダーの値によっては雑音が強く(音圧レベルが高く)なります。耳にダメージを与えないよう、ご利用のデバイスの音量を小さめに設定してから、デモをおためしください。

説明

スライダーの値が大きくなるほど、雑音が強く(音圧レベルが高く)なります。雑音のレベルが低いときには音楽が途切れ途切れに聞こえますが、レベルを上げるにつれてなめらかになってきます。どの値のときに完全になめらかに聞こえるかを記録して、「マスキング可能性の法則(レベルの関係)」のときの値と比較してみましょう。左右の耳に呈示されている雑音のレベルは、このデモも、「マスキング可能性の法則(レベルの関係)」のときも、スライダーの値が同じであれば等しくなっています。注意深く聞くと、このデモの方が、完全になめらかに聞こえるためにはスライダーの値を大きくしなければならないのではないでしょうか。

マスキングの効果は、レベルや周波数帯域だけではなく、左右の耳の「ずれ」によっても変わってきます(→両耳マスキングレベル差)。「マスキング可能性の法則(レベルの関係)」のデモでは、雑音も音楽も、左右の耳に呈示されている信号はまったく同一です。一方このデモでは、音楽は左右同一ですが、雑音は左右で信号のプラスとマイナスが逆転している(位相が反転している)のです。こうすると、マスキングの量が低下します。その結果、連続聴効果は生じにくくなるのです。

これも「マスキング可能性の法則」の一種です。両耳のずれ(日常の環境では聞きたい音と妨害音との空間的な位置の違いに由来します)を利用して、より正確に「補うべきか否か」を判断するという聴覚システムの賢い機能の現れとみることができます。
(『音のイリュージョン』p.8-12)

参考文献

デモについて

  • デモの操作方法については、使用方法のページをごらんください。
  • 錯聴デモを使用される際には、耳にダメージを与えないよう、お使いのデバイスの音量設定を最適な状態にしてからおためしください。

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知覚的補完一覧

連続聴効果

マスキング可能性の法則(レベルの関係)

マスキング可能性の法則(周波数帯域の関係)

マスキング可能性の法則(両耳間差の関係)

時間領域の生起条件(ギャップ)

時間領域の生起条件(欠落部分の長さ) 

時間領域の生起条件(誘導音と被誘導音の不連続性)

時間領域の生起条件(被誘導音の連続性)

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