説明
この図では赤色と青色の四角形が描いてあります。赤四角形と青四角形の中間を見つめてください。そして、三つの灰色の円の色を比べてください。すると赤四角形の中心円が青っぽく、青四角形の中心の円が赤っぽく見えませんか。本当は同じ灰色なのです。「すすむ」を押すか、画像を左にスワイプして2枚目の画像に進むと、周りの色が消えて三つの灰色の円のみを見ることができます。周りの色によって、見かけの色がずいぶんと変わることが確認できると思います。
「明るさの対比」でも類似した現象がありましたね。ここでは色彩で同じ対比現象がおこったわけです。「対比」とは「コントラスト」の訳語です。つまり、中心部分の色や明るさは、周りに配置されたパターンと反対方向に見えるのです。そのために、中心と周辺とのコントラストが強調されることになります。
ところで、 ここでいう「反対方向」とは何でしょうか?明暗なら、白の反対は黒、といえるでしょう。では赤色の反対は何色なのでしょうか?
色は円形にならべることができます。色を円形にならべたものを色相環(しきそうかん)と呼びます。対比効果として現れる色は、この円における反対側の色です。「補色」と呼ばれており、混ぜ合わせると無彩色(灰色)になる2色をさします。
なぜ色相環上のある色が周りにあると、中心に配置された無彩色に、補色をなすもう一方の色がついて見えるのでしょうか?その答えを知るためには、まず目と脳のしくみを考える必要があります。じつは色相環も補色も、目から入ってきた光の情報を処理する目と脳によって決まっているからなのです。次のデモ、「色の残効」で詳しく説明しましたので、ぜひごらんください。
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