説明
フォークの歯が端から順番に舌の上側、下側、上側、...につくようにフォークの歯に舌を潜り込ませてみてください(怪我をしないように気をつけてください)。そうすると、実際のフォークの歯は全く曲がっていないのに、舌の上側に触れているフォークの歯が上側に、舌の下側に触れているフォークの歯が下側に曲がってしまっているように感じられるのではないでしょうか。なお、プラスチックのフォークだと実際に曲がってしまう可能性があるので、金属製のフォークを用いて体験してみてください。
この錯覚は、アリストテレスの錯覚やねじれ唇の錯覚のような、普段取らない姿勢をとったことによって生じる錯覚と似ています。つまり、舌が本来取り得ないジグザグの姿勢(形状)をしているにも関わらず、舌先が平べったいままであるという前提のもとでフォークの先がどこにあるのかを判断しようとしたのかもしれません。そうであれば、舌の上に触れているものは舌の下に触れているものよりも上側に存在すると解釈してしまうので、結果としてフォークの歯が曲がっているように感じるのだろうと予想されます。
参考文献
- Egeth, M. (2008). Two New Illusions of the Tongue. Perception,37(8), 1305–1307.
デモについて
- デモの操作方法については、使用方法のページをごらんください。
- 錯触デモを試される際には、皮膚・身体等に痛みやダメージを与えないよう、刺激強度、刺激方法、道具の操作にお気をつけください。