周波数
繰り返し単位の経過時間
説明
これは「周波数差」のデモとよく似ていますが、音の種類が違っています。「周波数差」のデモでは各音はひとつだけの周波数成分を含む音(純音)ですが、このデモでは、各音が複数の周波数成分を含んでいます。それぞれの周波数成分は、ある基本周波数の整数倍になっているのですが、そのうちのある周波数範囲に入るものだけを残し、あとは取り除いてあります。こうすると、基本周波数成分は含まれていなくても、残っている成分から推定され、基本周波数に相当する高さが知覚されます(→音の高さ/ミッシング・ファンダメンタル)。スライダーの値が大きくなるほど、2つの音の基本周波数の差が大きくなります。「周波数差」のデモと同様、基本周波数差が小さいときは、ひとつのメロディー(馬の駆け足)に聞こえやすく、基本周波数差が大きくなると、ふたつの流れに分かれやすくなります。
音脈分凝は、「周波数差」のデモのように、それぞれの音の周波数帯域の差によって決まるだけではありません。周波数帯域が重なっていても、知覚的な属性(この場合は高さ)が異なっていれば音脈分凝が生じるのです。
(『音のイリュージョン』p.88)
参考文献
- 「音のイリュージョン ― 知覚を生み出す脳の戦略 ―」 柏野牧夫著 岩波書店 2010年
デモについて
- デモの操作方法については、使用方法のページをごらんください。
- 錯聴デモを使用される際には、耳にダメージを与えないよう、お使いのデバイスの音量設定を最適な状態にしてからおためしください。